- 建築年代
- 登録は3件 3年館・昭和3年 (1928) 7年館・昭和7年(1932) 旧校門 大正6年(1917))
- 旧校門 敷地西方の流山街道二面して建ち、石畳を経て3年館昇降口に至る。 間口3.5m開放の花崗岩門柱に、煉瓦造モルタル洗い出し仕上げ脇柱と色モルタル仕上げ袖を付設する。 柱は断面方形で頂部に水勾配を取る。脇柱に控壁付き。 歴史ある小学校の表構えを形成。
- 3年館
- 設計者:大森 茂 施工者:大林組 構造:RC造3階建 建築面積:1,425.6㎡ 竣工:昭和3(1928)年
- 3年館は、桁行き83mに及ぶ長大な3階建て校舎で、昭和初期に建てられた鉄筋コンクリート造の小学校舎として、貴重な作例である。 1階の外壁は横目地を入れ、3階まで柱形を立ち上げ柱頭に野田醤油の「亀甲紋」を象り、西面の昇降口には花輪飾り等を付す。 内部は片廊下式で1階は校長室と教室、2、3階は教室を配し校舎の南端部に特別教室(家庭科室・図工室・音楽室)を配する野田市初の鉄筋コンクリート造の小学校である。 校長室には「奉安殿」が備わる。
- この校舎は、キッコーマン(株)が寄贈したもので、当初昭和記念館と呼ばれていた。 道路側ファサードにはそのことを示すように、柱型上部に亀甲紋の入った装飾が施されている。 またその玄関部分のデザイン密度は濃く、校章その他の装飾が目につく。また、廊下の梁をアーチ状にして、 パースペクティブな効果を高める等、内部においても工夫が見られる。
- 7年館
- 設計者:田村 亮平 施工者:田村工務店 構造:RC造3階建 建築面積:864㎡ 竣工:昭和7(1932)年
- 7年館は、敷地北面に位置する桁行き91mの鉄筋コンクリート造3階建の校舎で、 外壁は1階から3階までドイツ壁風仕上げで柱形を付し、南面は軒上に立ち上げ煙突(換気塔)を兼ねている。 内部は東西端を昇降口として片廊下式で教室を配する3年館を踏襲しつつ、地元野田の田村工務店が手がけ細部意匠に違いを見せる。
- 写真提供者
- (一社)日本建築学会 関東支部千葉支所 支所長 小島 聡 様